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【児童買春】【青少年保護育成条例】18歳未満と性行為をした場合,どんな法律に違反するか

2017年09月4日

 18歳未満の人と性交や性交類似行為をした場合、犯罪になる場合とそうでない場合があります。

 どういった場合が犯罪になるのか,犯罪にならないのはどういった場合か。知っておきましょう。

 

2,児童買春(児童ポルノに係る行為等の処罰に関する法律(児ポ法)違反)

(1)児童買春とは?

 児童買春とは、

 児童(18歳未満の少年少女)に対し、

 金銭等を渡したり、金銭等を渡す約束をして、

 性交等の行為(性交に限りません。自己の性的好奇心をみたす目的で、児童の性器等を触る行為や、自己の性器等を触らせる行為も含まれます)をすることです。

 なお、自らが買春した者でなくても、児童買春を斡旋したり、他人に児童買春をするように勧誘した者も処罰されます。

(2)罰則

 児童買春をした者は、5年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはその両方に処せられます。

 児童買春を斡旋したり、他人に児童買春をするように勧誘した者は、5年以下の懲役もしくは500万円以下の懲役、またはその両方に処せられます(業として買春の斡旋、勧誘を行っていた場合は7年以下の懲役、1000万円以下の罰金)。

(3)処罰されない場合

 18歳未満であることを知らなかった場合、故意がないため、処罰されません。しかし、18歳未満か18歳以上かわからないといった場合は、故意が認定されてしまいます。

(4)海外での行為

 児ポ法は、日本人が外国で18歳未満の子を買春した場合にも適用されます。

 

3,青少年保護育成条例違反

(1)青少年保護育成条例違反とは?

 青少年(18歳未満の少年、少女)とみだらな性行為またはわいせつ行為をした場合、青少年保護育成条例違反となります(神奈川の場合、神奈川県青少年保護育成条例31条1項)。

 児童買春との違いは、金銭が絡んでいなくても処罰されるという点です。

 なお、青少年保護育成条例は、青少年との淫行の禁止以外に、青少年の深夜外出の制限や、有害図書・有害玩具の販売禁止、青少年が着用した下着の買受の禁止等を定めています。

(2)罰則

 青少年とみだらな性行為またはわいせつ行為をした者は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられます。

(3)青少年保護育成条例違反とならない場合

ア 18歳未満であることを知らず、知らなかったことに過失もない場合

 神奈川県青少年保護育成条例には年齢不知情規定があるため、相手が18歳未満であると知らなかった場合でも、原則として処罰されます(53条7項本文)。

 しかし、知らなかったことについて過失がなければ、処罰されません(53条7項ただし書)。

イ 真剣な交際

 青少年保護育成条例で処罰される「みだらな」行為とは、健全な常識を有する一般社会人からみて、結婚を前提としない単に欲望を満たすためにのみ行うものをいいます(31条3項)。

 したがって、結婚を前提とした真剣な交際に伴う性行為は処罰されません。

 

4,児童福祉法違反

(1)児童福祉法違反とは?

 児童に淫行をさせる行為は、児童福祉法34条1項6号違反ともなります。

 「淫行をさせる」とは、児童に対して事実上の影響力を及ぼして、性交や性交類似行為をさせることをいいます。これには、児童に第三者との淫行をさせる場合のみならず、自分を相手方として淫行させる行為も含まれます。

(2)罰則

 10年以下の懲役か300万円以下の罰金、またはその両方が併科されます。

 

5,被害者が13歳未満であった場合

 被害者が13歳未満の場合、合意があったとしても、強制性交等罪(平成29年改正前は強姦罪)、強制わいせつ罪という非常に重い罪となります。

 

6,児童買春・青少年保護育成条例違反・児童福祉法違反で弁護士に依頼するメリット

ア 逮捕前のご依頼

 実際に罪を犯してしまった場合、時間がたってからでも突然逮捕されることも多いです。そのため、逮捕される前に弁護士とともに自首をすることも1つの手段として考えられます。自首をすることで、逮捕を避けたり、不起訴処分を得やすくなります(もちろん、必ず逮捕や起訴を避けることができるわけではありません)。

イ 逮捕後のご依頼

 逮捕後にご依頼いただいた場合、勾留前であれば、検察官や裁判官に対し意見書を提出し、勾留を防ぎ、早期の釈放を目指します。また、勾留中であれば準抗告等をし、起訴後であれば保釈請求をして、早期の釈放を目指します。

 そして、被害者との示談を成立させ、不起訴を得られるように活動していきます(ただし、再犯の場合や、初犯であっても複数の被害者がいる場合は示談ができても起訴される可能性があります)。また、起訴後であっても、示談を成立させることによって、減刑を求めていきます。

 児ポ法違反・青少年保護育成条例違反・児童福祉法違反の示談にあたっては、示談の相手方は被害者の保護者(法定代理人)となるため、被害感情が非常に強く、ご自身で被害者と接触するとトラブルの元となります。そのため、たとえ被害者の連絡先を知っているとしても、弁護士に依頼することをおすすめします。また、被害者の連絡先がわからない場合でも、弁護士であれば捜査機関を介して被害者の連絡先を入手して示談交渉をすることができます(被害者が拒否すれば弁護士でも連絡先を教えてもらうことはできませんが、多くの場合は弁護士であれば連絡先を教えてもらえます)。

ウ 無罪主張

 18歳未満であることを知らなかった場合等に無罪主張をするには、客観的な証拠が必要となります。

 しかし、たとえば18歳以上しか登録できないサイトを通じて知り合ったというだけでは証拠として不十分です。早期に弁護士に相談のうえ、証拠を収集することをおすすめします。