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弁護士が教える痴漢冤罪を回避する方法

2017年11月1日

何もしてないのに痴漢を疑われたら、どう対処するのが正解でしょうか。

 

1,痴漢冤罪は本当に逃げるのが正解なのか?

 満員電車で通勤している方なら、痴漢に間違われたらどうしよう?と考えたことがある人は多いと思います。

 痴漢冤罪という言葉も最近はよく聞くようになりました。

 痴漢を疑われた男性が線路に降りて逃げようとして、電車にひかれて亡くなってしまったという事件も記憶に新しいところです。

 痴漢を疑われて焦ってしまうと冷静な判断ができなくなってしまうものですし、ネット上で「逃げるのが正解」というような風説が流れていることも原因の一つかもしれません。

 しかし、無実にもかかわらず痴漢の疑いをかけられた場合に、「逃げるのが正解」というのは本当なのでしょうか。

 刑事弁護に積極的に取り組む弁護士が解説いたします。

 

2,弁護士が伝える本当の対処方法

 無実にもかかわらず痴漢の疑いをかけられたとき、まず最初にすべきことは、「はっきりと無実であることを伝えること」です。

 そして、無実であることを伝えた後は、「歩いて穏便に立ち去る」べきです。

 無実であることを伝えずに走って逃げてしまうと、犯行を疑われ、逮捕される要因になってしまいます。また、周囲の人が止めようとするのを振り払って無理矢理逃げようとすれば、暴行や傷害の罪まで問われる可能性がありますし、立入禁止区域に立ち入って逃走しようとすれば不法侵の罪も犯すことになってしまいます。

 また、「できるだけ早く立ち去る」ことも大事です。その場でやっていないことを証明することは困難です。やった、やっていないで言い争いになってしまうと、立ち去ることができなくなってしまいます。そうなると、駆けつけた駅員や警察官に現行犯逮捕されるリスクもあります。どうしても立ち去ることが難しいような場合は、被害者に苗字と連絡先を伝え、改めて話し合いに応じることを約束したうえ、なるべく穏便に立ち去りましょう。そして、弁護士に連絡を取って、相談すべきです。

 やっていないと言っているのに、騒ぎ立てて立ち去れないようにされてしまった場合は、「名誉毀損で告訴します」と告げ、騒ぎ立てている様子を堂々と録音するのも手です。立ち去ることが困難な場合は、駅員に対して自分から「名誉毀損で告訴するので、警察を呼んで欲しい」と伝えることも、無罪を一貫して主張した上、自ら警察を呼んだという事実が冤罪を主張するのに有力になってきます。また、警察署に行く場合は、家族に連絡してすぐに来てもらうことで、痴漢で逮捕されなくて済むこともあります(家族に身元引受人になってもらいます)。さらに、できるだけ早く弁護士に連絡をすべきです。

 

3,痴漢冤罪で逮捕されてしまったら

 痴漢冤罪で逮捕されてしまうと、仕事や学校を休まなくてはならないことになります。逮捕され、警察署に勾留されれば、起訴まで最大23日間の間身柄が拘束されます。警察が会社に連絡するということはほとんどありませんが、急に無断欠勤すれば当然疑いの目を向けられるでしょう。

 起訴されてしまえば99%が有罪になるのが日本の司法です(この現状が問題であることは明らかですが,ここでは言及しません)。

前科が付いてしまえば一生残ります。三鷹バス痴漢事件のように1審で有罪となりながらも控訴して無罪を勝ち取ったケースでも、約3年もの時間がかかっており、最終的に無罪となったとしても失われた時間は戻りません。

 つまり,最初の対応が肝心ということになります。万が一痴漢を疑われてしまった場合は、弁護士にすぐに連絡することをおすすめします。そのためには、事前に痴漢冤罪に備えて連絡する弁護士を決めておき、いざというときにすぐに連絡できるように連絡先を控えておくとよいでしょう。