ブログ

逮捕されたその後は?面会・差し入れ・取り調べ・起訴に至るまで。

2017年06月23日

1,逮捕
(1)手続の概要
 逮捕には3種類あります。逮捕状を見せられて逮捕される「通常逮捕」のほか,目の前で犯罪が行われた場合等に逮捕状なしで逮捕される「現行犯逮捕」,重大な犯罪(死刑、無期、長期3年以上の懲役・禁錮にあたる罪)について犯人が明らかであるけれども逮捕状の発付を待っていては犯人が逃亡・罪証隠滅する恐れがある場合に逮捕状の発付手続に先行して逮捕される「緊急逮捕」があります。
 逮捕されると,警察署の留置場で身柄を拘束され,警察官から取調べを受けることになります。
(2)面会(接見)や差入れについて
 逮捕されてから勾留されるまでの間(最大72時間)は,家族の方であっても面会や差し入れは禁止されています。
 他方,弁護士であれば,逮捕されてから勾留されるまでの間でも面会や差し入れをすることが可能です。慣れない環境での取り調べと身体拘束のプレッシャーに耐え切れずにやっていないことまで認めてしまうケースも多いため,できる限り早く弁護士と面会し,アドバイスを受けることは重要です。

2,検察官送致(逮捕から48時間以内)
 警察は,逮捕後48時間以内に被疑者を検察庁に送るか決定します。被疑者を送致する時は,証拠や関係書類も一緒に送ります。

3,検察官による勾留請求(検察官送致から24時間以内)
 被疑者が検察庁に送られてくると,24時間以内に検察官が被疑者を勾留請求するかどうか判断します。
 勾留請求がなされると,裁判官が勾留の必要性を判断し,必要性がある場合は勾留が決定されます。

4,勾留(最大20日間)
(1)手続の概要
 勾留されている間は,検察官による取調べが行われます。
 勾留期間は,通常10日間ですが,検察官によってさらに10日間の延長請求がなされる場合もあります。
(2)面会・差入れについて
ア 一般の方と弁護士の面会の違い
 勾留中は,接見禁止処分がなされていない限り,一般の方も面会や差入れが可能です。ただし,一般の方は,平日の朝9時から夕方17時までの間しか面会することはできませんし,時間も15~20分程度に制限されます。また,面会の回数も1日1回のみ,人数も1組3人までなどの制限があり,同じ日に別の方(友人の方など)が面会済みですと,たとえご家族の方であっても会うことができません。さらに,面会の際には,必ず立会人がいて,会話内容を記録されたりもします。
 他方,弁護士であれば土日でも夜間でも無制限に面会することが可能です。また,立会人もおらず,2人きりで面会できるため,自由に話すことができます。
イ 接見禁止処分について
 接見禁止処分とは,証拠隠滅等のおそれがあると裁判所が判断した場合になされるもので,ご家族の面会や手紙のやり取りが禁止されてしまうものです。
 接見禁止処分がなされている場合でも,弁護士であれば無制限に面会することが可能ですので,ご家族からの伝言をお伝えすることができます。
 また,接見禁止処分がなされても,ご家族が事件に関係していらっしゃらない場合は,ご家族との面会を許可しても証拠隠滅のおそれはないことなどを弁護士が裁判所に訴えて,ご家族の面会の許可をもらう手続も行うことができます。
ウ 差し入れについて
 衣類や,本,現金,手紙,写真などを差し入れることができます。
ただし,衣類については,ひもやチャックが付いているものは差し入れることができません。ですので,スウェットパンツを差し入れる場合は,ウエストのゴムひもを抜いたうえで差し入れなければなりません。また,靴下も下着類も,丈が短いものでないといけないなど,細かい制限があり,ハイソックスや股引は差し入れることができません(なお,地域によって制限に違いがあるようです)。
(3)身柄解放のために弁護士ができること
 裁判所が勾留決定をした場合でも,逃亡のおそれも証拠隠滅のおそれが主観的・客観的に存在しない場合は,弁護士が裁判所に対し,勾留決定の取消しや準抗告という身柄解放のための申立てをすることができます。勾留延長についても同様に準抗告をすることができます。
 これが認められる可能性は決して高いものではありませんが,明らかに勾留の必要がないにもかかわらず勾留がなされてしまっている事案もありますので,そのような場合は積極的に勾留決定の取消しや準抗告をする価値があります。

5,起訴
 勾留が満期になるまでの間,つまり逮捕から最大23日以内に,検察官は,被疑者を起訴するかどうか決定します。勾留と違って,起訴すべきかどうかは検察官のみが判断するもので,裁判所は判断しません。
 起訴がされると,被疑者は被告人に変わり,裁判で無罪にならない限り,前科が付くことになります。起訴された場合の有罪率は99.9%と非常に高いものとなっておりますので,起訴されるか,不起訴となるかは大きな分かれ目といえます。したがって,前科を付けたくない場合は,起訴される前の早い段階で弁護士を依頼し,不起訴に向けた活動を行ってもらうことが重要となってきます。
 起訴後も,身柄拘束の必要性があると判断されると,勾留が続くことになります。ただし,起訴後の勾留については,一時的に身柄を解放してもらう保釈制度というものがあります。

6,公判(裁判)
 起訴されてから裁判までの期間は,通常1ヶ月から2ヶ月程度です。
 刑事裁判の流れは,こちらをご覧ください。